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Unitree Robotics「G1」レビュー|現場のロボット開発エンジニアによる徹底解説

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Unitree Robotics「G1」レビュー|現場のロボット開発エンジニアによる徹底解説

はじめに

Unitree Robotics「G1」とは

「G1」とは、中国のUnitree Robotics社が開発・販売を行うコンパクトなヒューマノイドロボットです。高い運動性能と全身の多自由度関節、AIによる動作制御を備え、歩行や物体操作など人に近い動きを実現します。

Unitree製ヒューマノイドロボット「G1」の紹介インフォグラフィックで、左に全身写真、右に身長約132cm・重量約35kg・23〜43自由度・最高速度約2m/s・連続稼働約2時間、搭載センサー(深度カメラ、3D LiDAR、マイクアレイ)、NVIDIA Jetson Orin搭載の開発環境、3指/5指の選択式ハンド、交換式バッテリー、ROS・SDK対応といったスペック表を配置し、下部に「人間に近い運動性能」「多指ハンドによる精密作業」「研究・開発向けプラットフォーム」「高いコストパフォーマンス」の4つの主な特徴を写真でまとめた画像。

GMO AI&ロボティクス商事(以下、GMO AIR)は2024年6月に発足してから2年以上の間、ヒューマノイドロボットの社会実装の推進を社是として、ヒューマノイドロボットの二次開発、動作の実証実験を積み重ねてきました。本記事では、GMO AIRに所属する経験豊かなロボットエンジニアへのインタビューを基に、G1の強みのリアルに迫ります。

G1の特徴・強み

エンジニアの生の声

~G1開発の魅力を教えてください~

  • エンジニアA「比較的導入しやすい価格であり、小型・軽量であることです。実機でヒューマノイドの全身制御を試せることも魅力です。」
  • エンジニアB「それと、入手性が高い点はかなり魅力的です。企業によっては、小ロットでは売買契約の相手にしてくれない場合がよくありますから。」
  • エンジニアC「加えて、G1は実質的な標準であるという点です。G1でやっていない実験は、G1でもできるのか?となると思われることがよくあります。」
GMO AI&ロボティクス商事のオフィスと思われるメタリックな内装の空間で、壁面にブルーの「GMO AI&Robotics Corporation」ロゴが並ぶ通路に4体のヒューマノイド(人型ロボット)が立ち並び、中央では眼鏡をかけた黒シャツ・白作業ズボン姿の男性スタッフが1体の頭部付近に手を添えて調整・点検を行っており、右手前にはオレンジのアクセントが入ったシルバーの大型機体が正面を向いて直立している画像。

~G1の長所を教えてください~

  • エンジニアA「NVIDIA系タック(※注1)との親和性が高く、エンドエフェクタ(※注2)の選択肢が多いことです。」
  • エンジニアB「たしかにそうですね。私はSDK・Python・DDS・ROS系への接続がよいことが長所だと思います。」
  • エンジニアC「独自のOSではなくUbuntuベースのOS(※注3)であるため、これまでの知識が活かせます。また、部品がモジュール化されており、壊れた腕や足の交換がユーザーで可能な点も開発上の長所です。」

注1)NVIDIA社が提供するハードウェアからソフトウェアまでの一連の技術基盤(スタック)のことです。
 注2)ロボットアームの先端に取り付けられ、対象物に直接作用する装置のことです。人間の「手」に相当する部分で、作業の目的に応じてさまざまな種類があります。
 注3)Linuxディストリビューションの一つである「Ubuntu」を土台にして作られたOSのことです。

G1の中でROSのサンプルを動かしている画像
(↑G1の中でROSのサンプルを動かしている画像)

~G1開発の中で得た新たな知見があれば教えてください~

  • エンジニアA「いろいろありますが、主なボトルネックは認識・接触・全身バランスを同時に成立させることです。」
  • エンジニアB「ハンドの違いによって、データ仕様と方策仕様が変わることです。」
  • エンジニアC「皆さん様々に発見してますね。私的には、公開データセットは事前学習・ファインチューニングの出発点として使うということです。」

価格と入手性

Unitree RoboticsのG1は、ヒューマノイドロボットの中でも際立って入手しやすい製品です。
ベーシック版は約210〜280万円と、従来のヒューマノイド機体と比べて低価格帯を実現しています。(詳しくはこちらの記事で価格をまとめています)
G1は発注量が少ない小ロット形式でも契約が可能であり、まとまった台数を一度に導入する必要はありません。

ヒューマノイドラボに山積するヒューマノイドの搬入箱の様子が表れている画像。
(↑ラボに山積するヒューマノイドの搬入箱)

G1の購入・レンタルはこちら:Unitree G1|国内販売・価格・スペック・購入&レンタル|GMO ヒューマノイド.shop

開発・実験の取り組みやすさ

Unitree G1がこちらに向かって走っている画像。

近年、G1は世界中の企業や研究機関で広く使われており、時間をかけて集積された研究成果やサンプルがそのまま参考になるということは、G1の大きな強みです。

Unitree G1が展示会で荷物を持ち上げている画像。

また、G1は部品がモジュール化されており、壊れた腕や足の交換がユーザーで可能です。比較的軽いため取り回しがよく、有限のスペース内で様々な実験を行うことができます。これらの特徴により、積極的な実験を積み重ねることができます。

関節の自由度が高いのも実験上有用です。

Unitree製ヒューマノイド(人型ロボット)の胴体下部から脚部にかけてを間近で捉えたクローズアップで、使用による擦れや傷が残るシルバーの外装パネル、蛇腹状のブラックカバーに覆われた股関節、ボルトが並ぶ黒い腰部ユニットや通気孔、側面の認証マークラベルなどメカ構造が細かく写り、背景には「GMO AI&Robotics Corporation」のロゴが入ったオフィスの壁面がぼんやりと見える画像。

腰の関節は左右に155°ずつ回転できます[3]。

Unitree「G1」の脚部を至近距離から見上げるように捉えたクローズアップで、擦れや汚れの残るシルバー外装、蛇腹状ブラックカバーに包まれた関節部、ボルト留めの円形カバーが並ぶ足首まわりといった駆動機構のディテールが写り、機体側面には「G1 Humanoid Robot」の型式・認証情報ラベルが貼られ、背景にはGMOのロゴが入った壁面と機材が置かれたオフィス/作業スペースがぼかしで写り込んでいる画像。

腕は5つの関節で動き、5kg程度の物を持ち上げられます[4]。

ヒューマノイド(人型ロボット)の腰部から脚部にかけてを間近で捉えたクローズアップで、白い数字「6」が記された擦れの目立つシルバー外装、蛇腹状ブラックカバーで覆われた関節部、ボルトや通気スリットが並ぶ黒い腰部ユニット、体側に沿って下ろされた腕部などの駆動機構が細かく写り、背景にはガラス張りの会議室とタイル床のオフィスがぼかしで広がっている画像。

脚は合計6つの間接を持ち、人の脚に近い動かし方ができます[5]。

G1についてよくいただく質問

バッテリーはどのくらい持ちますか

カタログ上の駆動時間は、9,000mAhのバッテリーで約2時間です[6]。ただし現場での体感はこれより短く、歩行や全身動作を伴う検証を続けると公称値より早く残量が減っていきます。GMO AIRでは予備バッテリーを1〜2本用意し、運用しております。満充電には1時間半ほど要します。。

持ち運びや搬入は大変ではありませんか

折りたたむと690×450×300mmまで小さくなりますが、一方で重量はバッテリー込みで約35kgあり[6]、階段や段差のある会場では2名体制での搬入、もしくは専用カートやキャリーの使用が現実的です。

導入のハードルはどのあたりにありますか

価格が比較的抑えられており、小型・軽量であることから、実機でヒューマノイドの全身制御を試す最初の1台として選びやすい機体です。加えて、小ロットでの購入契約が可能な点もGoodです。まず1台を導入して業務や研究との適合を見極め、そこから段階的に台数を増やすという進め方が取れます。

具体的にどのように開発しますか?

SDKがPython・DDS・ROS系に接続しやすく、既存の開発資産をそのまま持ち込めます。OSも独自のものではなくUbuntuベースであるため、これまでのLinuxやROSの知識が無駄になりません。実機を動かす前にシミュレーション環境で動作を検証しておくと、手戻りを減らせます。NVIDIA系スタックとの親和性も高く、Jetson Orinを搭載して自社で開発したAIを実機上で動かすこともできます。

つまずきやすいのはどんなところですか

基本的に固い床では安定して歩行が可能ですが、カーペットなどの不安定な足場の場合、少しよろけることがあります。しかし、自動的に姿勢を安定させる機能のおかげで、基本的に転ぶことはないと考えてよいかと思います。

稼働音について

起動時には常にファンの音がするため、静かな場所では高音が気になる場合があります。また、歩行時の足音もかなり大きいので、下階への影響を考える必要があります。(弊ラボでも、防音施工を入れる前は、ビル直下の階からクレームが来ました)

GMOヒューマノイド.shop

「GMOヒューマノイド.shop」のWebサイト画面のスクリーンショットで、上部に「ロボット一覧」「カスタマイズ」「ヒューマノイド派遣サービス」「スタートアップ向け」のナビゲーションと「採用情報」「お問い合わせ」ボタンが並び、その下にロボット3機種のカードが横並びで表示され、左から人型のG1(派遣・借りる ¥100,000/日〜)、四足歩行型のGO2(派遣・借りる ¥6,000/日〜)、車輪付き四足型のA2(派遣・借りる お問い合わせ)がそれぞれ製品写真付きで掲載されている画像。

GMO AIRは2024年6月の発足以来、ヒューマノイド、特にG1を用いた取り組みを数多く行ってきました。ヒューマノイドの二次開発に邁進する日々を送るGMO AIRですが、独自の「GMOヒューマノイド.shop」でヒューマノイドの派遣・レンタルサービスを展開し、双方向のコミュニケーションを通じて顧客のニーズに合わせたサービスを提供しています。

派遣・レンタルの積み重ねは重要な研究資源です。ヒューマノイドの社会実装という目標に向かって、その開発を共に推進してくださる方々の、本サービスの利用を募集しております。

出典

[1]GMO AIRプレスリリース(ヒューマノイドラボについて)

[2]Unitree Official Website(G1の値段)

[3]GMOヒューマノイド.shop(G1の腰関節について)

[4]GMOヒューマノイド.shop(G1の腕関節について)

[5]GMOヒューマノイド.shop(G1の脚関節について)

[6]GMOヒューマノイド.shop(G1の詳細スペック)

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